2017年10月15日

「貝起こし」の三島茶碗-暦手-

貝で土を起こす。貝起こしの技法。

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粉青沙器の三島「暦手」になる。
「一起こし」が、「一つの祈り」。
単純な作業の繰り返し。
三島手は、私にとって「ロザリオの祈り」。
たくさんの苦しさや悲しみを超えて、
「明珠在掌」の一碗の喜びとなりますように。

「三島手とロザリオの祈り」陶李エッセイ集


「貝起こし」の技法で暦手を制作。
化粧土を掛けると、起こした土が暦のように浮き上がる。凸凹の凸が暦模様になる。(下の画像)
「古三島」の暦手に見られる技法。

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古三島の「二徳三島」に見られる暦手は、土を起こして、凸部分が暦模様に見えている。

胎土に暦模様を凹ませて(彫って)そこに化粧土を象嵌して出した暦模様ではない。このやり方(暦模様を彫り込む)では、凸凹の凹が暦模様となる。

posted by 丸山 陶李 at 18:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 制作過程・窯出し作品

2016年04月06日

黒高麗茶碗

黒高麗と呼ばれる高麗・李朝時代の黒いやきものには「二種類ある」と、言われてきたが、私は「三種類」と考えている。

1. 鉄地青磁(鉄化粧に青磁釉を掛けたもの-鉄彩手)。

2. 鉄釉(高麗天目)。

3. 1.の技法の反対で、青磁釉の上に鉄釉を掛けたもの。

高麗青磁は、世界的に美しい青磁として知られており、「粉青沙器」の釉胎は末期の高麗青磁と同じ美しい粉青色を呈している。

同時に民窯には、伝統的に伝わっている「緑青磁」という青磁もある。
緑青磁は、日本では「伊羅保・古伊羅保」と呼ばれているものだが、日本からの注文茶碗として焼成された「伊羅保茶碗」の原型でもある。

こちらの黒高麗茶碗は、「3.の技法」で焼成した黒高麗で、
韓国伝統的な「緑青磁釉」の上に韓国の古窯址近くを流れる川から持ち帰った釉石を粉砕し粉末にして釉薬とし、焼成したものです。黒高麗の研究・実験の中で、この技法による黒高麗作品は、こちらが初めて公開するものとなります。

2016年4月5日窯出し

”Black-Goryeo chawan”.
I crushed Korean stone (A stone of "Black-Goryeo" which I picked up from the Korean river.) and made glaze.

April 5, 2016 unloading.

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2016年03月13日

引出黒茶碗 

引出黒茶碗 
加茂川石を砕いて単味で釉薬に。
1200℃の窯から引き出した茶碗。
2016年3月12日 窯出し

引出黒茶碗
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2014年06月22日

柿の蔕茶碗

6月に窯出しした作品の中から、
「柿の蔕茶碗」の一つを紹介します。

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こちらは、梅の実を添えた別の「柿の蔕茶碗」です。

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今日、ご近所の方から、たくさん花を頂戴しました。
刷毛目茶碗の周りに、
窯出しした「粽掛け花入れ」に頂戴した花々を投げ入れて、
しばし花天国


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梅雨明けも間近でしょうか。。。


posted by 丸山 陶李 at 20:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 制作過程・窯出し作品

2012年12月12日

Je vous souhaite un joyeux Noël.

Je vous souhaite un joyeux Noël.
銀彩陶胎漆衣茶碗(左)、金彩陶胎漆衣茶碗(右)

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毎年、年末に都内の電車や地下鉄に乗車すると、人身事故のニュースが耳に入ることが多く、
胸が痛くなります。

生きていくのがつらくなり、思いつめることもあるでしょう。お腹がすいたら寒さが痛く感じることでしょう。

良いクリスマスを。。。と願わずにはいられません。
ミサイルとか核開発とか、どうして闘うことばかりに開発費を投入するのでしょう。
国を単位としてみると、人間全体、世界全体が「塀の中の懲りない面々」に映ります。

隣の一人のお腹が空いて生きる力を失いかけている人にパンのたった一切れを、暖かいスープを。

「分かち合い」こそミサイルより強い人間の力ではないでしょうか。。。

posted by 丸山 陶李 at 18:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 制作過程・窯出し作品

2012年09月12日

粉引井戸釉 筒茶碗

粉引と言っても、高台までドップリと白泥を浸したのではないので、
より正しくは、「無地刷毛目・井戸釉」となるのかしら。
ああ、でも「高麗茶碗」ではないですね。
タイトルのつけようがないので、とりあえず・・・。

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高台の目土取ってないまま撮影してしまいました。。。
posted by 丸山 陶李 at 10:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 制作過程・窯出し作品

2012年09月04日

黒茶碗

熊谷陶料さんから、昨年送っていただいた高峰というところの原土を胎土に混ぜて、
土の表情を楽しませていただいた茶碗が、焼けました。

表現したかった土の表情が、自家調合した釉薬や、引出し(初挑戦)のタイミングとよくかね合ってくれました。
10月2日から、柏そごうで開催される「世界の陶芸家六人展」に出品します。

引出しは、これで一旦、小休止して、また蹴轆轤で茶碗を挽きます。

9月4日 引出し 黒茶碗
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9月3日 引出 黒茶碗 高台
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posted by 丸山 陶李 at 16:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 制作過程・窯出し作品

2012年07月10日

土の表情を楽しんで

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土の表情を楽しみながら、
削りを楽しんでいます。

志野の窯焚きは、まだまだ先です。

近々、高麗系の窯焚きをします。



posted by 丸山 陶李 at 13:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 制作過程・窯出し作品

2011年10月24日

鼠志野 雪月花十字紋 水指 制作過程

制作過程
四面に、雪、月と鳥、花、亀甲紋に十字架を彫りました。(掻き落としました。)


posted by 丸山 陶李 at 22:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 制作過程・窯出し作品

2011年06月28日

蹴轆轤作品窯出し

5月の訪韓から蹴轆轤での成形に変わりました。
6月25日に帰国後、初の窯出しを行いました。
土も、釉薬も、変わりました。

土と釉薬の調整にテストを繰り返し、また化粧土も微調整を繰り返しました。
化粧土のカオリンも原料を変えました。


今年の私の井戸茶碗への取り組みで、成形の一番のポイントは「あの轆轤目」でした。
青井戸茶碗の轆轤目、そして喜左衛門の轆轤目。
井戸茶碗に共通する「あの轆轤目」。
まだまだ掴んだばかりですが、「あの轆轤目」には、それなりの成形におけるポイントがあったことを韓国で学んできました。

また、焼成についても、単なる酸化焼成や中性炎焼成ではないことも確認できました。
高麗茶碗の多くにみられる「窯変」は、薪窯から生まれたことを考えれば、「枇杷色は酸化焼成の色」という時折見かける論議には、首をかしげていたのですが、今回の窯焚きでは、薪窯焼成の「ハレ・クモリ」を意識した焚き方にしてみました。
これは、以前より私が灯油窯(薪も投入できる)を使用している一つの理由でもあり、高麗茶碗の窯変はかなり強い還元雰囲気と酸化焼成の繰り返しで起きていることを確信してきたからでもあります。

聞慶で、数点の陶芸家の小品を購入してきましたが、一つ一つが私には師となり、語ってくれるのです。
そして、頭洞里の崔先生にも、井戸茶碗については、多くのご示唆をいただいたことも、私の大きな学びとなりました。蹴轆轤に拘るようになったのは、より美しいフォルムを求めてのことでもありますが、蹴轆轤の回転によって生まれるたおやかで静かな時間の流れを、こよなく愛するようになったからでもあります。

しかし、崔先生との出会いは感動的でした。
聞慶大学のTae Keun Yoo先生に、「頭洞里を訪問したいのだが・・」と相談すると、
「井戸茶碗では韓国では、崔先生が一番だと思う」と仰って、私に紹介してくださったのが崔先生でした。
通訳と案内として同行してくださったCharlieさんと、朝一番、約束の時間に訪問すると、
「私は忙しい。あなたの作った井戸茶碗を持ってきなさい。」と、そっけない返事。
わずか2時間のアポイントメント!
勝手に見て行ってくれ・・・とも、いうようにギャラリーに案内された(笑)。

お茶を入れながら、崔先生は私をいぶかしげにチラッと見ながら、ボソッと、こうつぶやいた。
「女の陶芸家が訪ねて来たのは初めてだ・・・。」

日本人は、二十年以上前から、陶片を盗掘して、韓国のかの地を荒らしてきた。
秀吉の朝鮮出兵の話も飛び出し、「この港から私たちの祖先は日本に連れていかれたのだ。」と話し始めた先生の言葉に聞き入った。崔先生の師は、頭洞里から発掘された陶片だ。私も師をもたずに独学で井戸茶碗を追求してきた。私にとっても師は陶片であり、李朝の陶工が残してくれた陶磁器だったのです。しかし、私は、今まで李朝井戸茶碗の陶片を手にすることができなかった。その夢にまで見た頭洞里の井戸茶碗の陶片を前にに感動を隠せなかった。

私の青井戸茶碗を箱から出して、先生は「私は、この茶碗で茶を点てる。あなたには私の茶碗で茶を点てる。」と言った。

私の青井戸茶碗を、手に取り眺めながら、先生の話と質問が続いた。
「なぜ、井戸茶碗が好きなのか?井戸茶碗のどこに一番惹かれるのか?」
私は、自分の井戸茶碗への思いを率直に語った。

先生は滅多に笑わない。むっつりとした表情だが、突然にこう言った。
「この茶碗を私の友達の茶碗として、頭洞里の井戸茶碗資料館(今年、開館式がある)に展示させてもらいます。そして、あなたを開館式に招待させていただきます。」

この言葉を聞いた時、私は我が耳を疑った!「え?私を?」(Did you say... "me"?)
先生は、静かに頷いた。

カタログや熊川陶磁に関する研究資料を頂戴して、2時間のアポイントメントが、先生の予定をキャンセルして、その日8時間も時間を割いて下さって先生と話しをさせていただいた。ガラスケースの中にある貴重な陶片や「細川」と同じ井戸茶碗の陶片まで展示台を動かして私に見せてくださった。もう、私は夢のなかにいるような気持ちで、通訳(英語と韓国語)の方に「私はもう死ぬのではないか?幸せすぎて、まるで天国にいるようだ。」と申し上げた。

「私は、あなたを友達として受け入れる。いつでも遊びにいらっしゃい。ここに窯場を持つことも可能です。ここで作って日本に送れば良い。あなたの個展の時には知らせてください。なぜ、あなたに井戸茶碗について伝えるのか?それは、若い世代の人たちに井戸茶碗を伝えてほしいからです。」

「私は、頭洞里の山にある岩に上り祖先たちに祈ってくる。こうして茶碗を作っていることが楽しいし、有名になろうとも思っていない。」

崔先生は、井戸茶碗の写しを制作しているのではなく、今を生きる韓国の陶工が、かつての祖先を敬愛し、頭洞里を愛し、その土を愛して、頭洞里の原材料を昔ながらに用いて、現代の井戸茶碗を制作しているのだ。かつての李朝の陶工の精神や魂、崔先生の思いが伝わってきた。。。


かつて私は陶房で、見ず知らずの李朝の陶工の声を聞いた。
「そうだそうだ!」
「いや、そうじゃない。」と。
(この話を通訳したCharlieさんは、「それはクレイジーだろ・・」と笑った。)

再び今を生きる韓国の陶工の心を知った思いである。

崔先生を紹介してくださったTae Keun Yoo先生もまた、こう仰った。
「今度、野村美術館で個展をさせていただきます。韓国の陶工の心を僕は見せたい。」と。
Tae Keun Yoo先生は、時間があれば山を歩き、自ら掘った土で、その土に合った作品を作っている。
その土が無くなれば、それで終わり。常に頭の中では、次の作品の構想がたくさん。
そして、Yoo先生もまた「次の世代の育成」のため、と私に何度も言った。

土を愛し、韓国のやきものを愛し、名声によらず、韓国の陶工の心に触れて、感動がいっぱいだった。
これらの感動が私の糧。
土を送ってくださった熊谷さん、韓国のYoo先生、崔先生、千漢鳳先生、この方々と撮影した写真を陶房に飾り、私は蹴轆轤を挽き続けた。。。

そして、私は心を込めて蹴轆轤で挽き、心を込めて土に触れ、その土を生かす作品を考えて作陶した。
心を込めて釉薬を作った。心を込めて窯焚きをし炎と対話した。かつての李朝の陶工たちの心を心としたいと念じて、節くれだってきた指を手入れしながら、黙って蹴轆轤を挽き続け、またもやオーバーワークで関節があちらこちら痛みはじめた体をいたわりつつ、窯出しまでの重労働をひとりで終えた。「思う一念、岩をも通す」父から教えてもらった、この言葉を反芻しながら。

今週末から、ふたたび「井戸茶碗の故郷・頭洞里」を訪ねて、さらに学びを深めてまいりたいと思っています。頭洞里の土で、井戸茶碗を挽かせていただき、資料館のある山に上り、かつての頭洞里古窯址で李朝の陶工たちに祈りを捧げたいと願っています。

6月25日に窯出しした作品を数点紹介させていただきます。

奥高麗茶碗をもとめて
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この茶碗は、高台まで釉薬がかかっているので、調整していきます。

湯呑
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黒唐津徳利
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黒高麗面取一輪挿
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この黒高麗も、もう一度釉薬を調整します。

割高台盃
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井戸茶碗
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posted by 丸山 陶李 at 18:16| Comment(1) | TrackBack(0) | 制作過程・窯出し作品