2013年09月10日

井戸 一輪挿し

草露白 くさのつゆしろし

早朝、野山を歩くと木々の葉や草花に小さな露が降りているのに気がつきます。
露は放射冷却などで空気中の水蒸気が冷やされてできるもので、夏から秋への季節の変わり目など、朝晩の気温が下がるときによく見られます。
「露が降りると晴れ」といい、足元を濡らす朝露は清々しい一日を約束してくれます。(くらしの暦より}

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秋風がすずやかになり、近くの田では稲刈りも終わり、「もみ殻」を炉端でジワジワと焼き黒い「もみ灰」ができて行くのを見かけるようになりました。

「もみ殻」を黒く焼いている時、傍を通りかかると独特の香りがします。
昔の人は、半農半陶の生活が主であったと言いますが、「土」そのものから稲を収穫し、藁や籾殻から「灰」を作り、釉薬としていたことが実際に、こうした光景の中から頷けます。

焼成も、窯に火を入れたら、窯の床を焼き、ちょっと農作業しては、また窯の火を入れ。というような一気に焚きあげる方法ばかりではなかっただろう、と推察しています。

近くのモミ殻を焼いている光景です。真白くなるように一気には焼かないで、何日もかけてジワジワと黒く焼きあげています。

002s.JPG

私は、猛暑が去るのを待って、窯を焚きました。
主に生徒さんの作品ですが、今回は初めて「灰被り」のできる窯床を用いました。
攻め焚きに、薪を投入するのですが、薪の投入部には「灰被り」の作品を狙える場所があります。
山土と灰を合わせた釉薬を自然釉のビードロがでるように調合し、古信楽の白土を用いて、「蹲」「砧花入れ」「土鍋」などを生徒さんが制作したものに施釉しました。

途中、薪の灰だけでは足りないので土灰もふりかけました。

ちょっとした自分の試験で、この「灰被り」のできる部分に、井戸の水指を置いておきました。
耐火度の高い釉石を用いて、灰を少ししか加えずに、自然降灰の作用とマッチングするように窯詰めしておきました。見事、仮説通り、火回りの悪い高台畳付き内には、かいらぎ、「灰」を被る水指胴体は釉石がよく融けて透明になりました。自分でもちょっとワクワクした実験でした。

灰被り部分ではなく、高温になる窯内に置いた井戸一輪挿し
これは、かいらぎを全体に表出させる実験でもありました。
庭の草を添えて。

udoichirinzashi037.jpg
posted by 丸山 陶李 at 23:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 井戸茶碗
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