ソウルから到着予定の審査員の一人、崔健先生(朝鮮官窯博物館館長)が飛行機のスケジュールで少し到着が遅れると朝、連絡が入り、審査は昼食をはさんで午後になりました。
※崔健先生の「朝鮮陶磁器の展開とその性格」(要約)はこちらで紹介されています。
中国から一人25日のセミナー講師が出席する予定したが「訪韓のビザがおりない」、ということで韓国から四名、日本から私の五名が提言しました。
以下、韓国語ですが、25日に開催された「韓日中・学術会議」のニュースです。
「2012 慶南茶碗公募展」と「韓日中・学術会議」のニュースhttp://www.news4000.com/news/articleView.html?idxno=12469
審査員は、崔健先生を議長として、釜山の韓国古陶磁研究会の趙氏、聞慶大学陶芸教授の愈氏、そして私の四名です。
審査にあたり、まず過去の公募展(2003年より7回目となる)と同じく「五点」を選ぶことと、
審査基準についてディスカッションがあり、
「とにかく良いものを選ぶ。良いところがありながらも、お互いの競争力をもって、さらに良い物を作れるように。」「本当は審査基準をなくさなければならない。」等の率直な意見がだされました。
また、公募展終了後の、今後への影響や、この公募展が今後の公募展バックアップ体制に関わることだとして、茶碗だけではなく茶器関連のものも検討してはどうか?の意見もでていました。
ある審査員からは、どういう窯を使用しているか?作家がどういうことを目指しているか?を見なければならない。という大切な意見もありました。
実際の審査では、各審査員が、各々五票の札を良い茶碗に投じる、という方法で、
札が投じられた茶碗は、会場の一角の審査員席に集められました。
札を投じるにあたって、「伝統的な茶碗」を3点、「現代的な茶碗」を2点、各審査員が選ぶという今年の方向が加味されました。
単純に計算すれば、審査員数4×5票=20点となりますが、
一点2票あるいは3票を得た茶碗もありました。
最終的に、その中から5点が入賞作品となりました。
入選した五点について(この茶碗のどこが良いか?評価点と講評)と、公募展全体の講評を、4名すべての審査員がボイスレコーダーに吹き込み、
後日、テープ起こしして活字化し、公表されることになりました。
結果残りました五点と入賞者、授賞式の様子がニュースになっています。
↓
「2012 慶南茶碗公募展」授賞式と受賞者(五名)の茶碗。
http://www.news4000.com/news/articleView.html?idxno=12714
審査終了後、「韓国と日本では茶碗を【見る目】が違う。勉強になりました。」と仰っていただきました。
私も、分不相応なお役かと思いましたし、また訪韓前の竹島問題もあり、一度はお断りしようと思ったのですが、行って良かった、と思っています。何よりも、大好きな茶碗をたくさん拝見して、自分の学びにもなりました。
そして、私自身の大きな収穫については・・・続きます・・・。
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