2010年12月11日

井戸茶碗一考察・土と梅花皮と釉薬

テスト焼成を繰り返してきて、一つ確認できたことがあります。

井戸茶碗の梅花皮は、胎土の耐火度が高いほうが良くでるということ。

これは私の調合している井戸茶碗用の釉薬(ほとんど長石単味に近いです。李朝時代に使われていた釉薬を長石系の土石と土灰との混合として考えた場合です。そして、その頃用いられていた長石系の土石が、今手に入る長石と成分が違うと仮定し、何をプラスしていったら良いか?試行錯誤してきました。今の標準的に使用されている釜戸や福島等の長石より幾分、珪酸質の成分が多く、アルミナ成分も多く粘りがあるものだったのではないか?と考えて、ほぼ長石単味に近いですが、それらの成分を補うために、若干、他の土石と灰を混入させています。)

胎土の耐火土が低いならば、その胎土に合わせて梅花皮を得るような調合をすればよいのですが、市販されている井戸土数種類で焼成テストもしたのですが耐火度が低めなため、梅花皮が出にくいことを実感しています。それらの土に合った梅花皮の出る釉薬を調合しなおさなくてはならなかったのです。

私の井戸茶碗の土は、耐火度のある原土に鉄分を数パーセント加え、原土よりさらに荒い土にするために砂や珪砂を加え、急冷にも耐えられるように調合しています。(私の井戸茶碗の焼成は通常、SK6a〜SK7です。)

荒い土なら梅花皮がでるというのは、また別の視点であり、きめ細かな土でも耐火土のあるカオリン質の土であれば、梅花皮はでています。いわゆる縮緬皺のできるような土。

そして土の固さですが、轆轤で成形した時に轆轤上で高台の脇取りができるほどの固さ(柔らかさ?)というのが私の実験を続けてきて得たことの一つです。轆轤上で箆をあてて脇取りする時に、すでに縮緬皺のできるような土の固さです。

轆轤上で、「脇取り」「箆切り(しっぴきを使わないで箆で切放す。「箆起こし」とも言います。)」をしてしまいますので、茶碗を湿台(しった)に被せて削る時は、高台内のみです。

轆轤上ですべて成形を終えて箆切りし、少し乾燥した頃に湿台上で高台内だけ一削りした画像です。
画像 579.jpg

さて、琵琶色は萩の大道土を化粧掛けすれば簡単に得られることも分かりました。
(今更ですね!笑。私は勘違いして見島土で琵琶色がでると、数年間、見島土を胎土に混入させたりして試行錯誤していたのです。)

化粧掛けしなくても、土と釉薬から引き出される琵琶色になる土と釉薬、そして梅花皮を得られるような調合、やはり自分で調合した土が成分も把握できて釉薬も合わせやすいので、土の実験をもう少しして行きたいと考えています。

井戸茶碗一考察も更新が遅れていますが、これらの考察も追加しておこうと思っています。


posted by 丸山 陶李 at 22:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 井戸茶碗
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