2011年04月23日

鼠志野茶碗

先ほど、窯出ししました。

大震災・津波・原発、と被災された皆様、今、再起に向けて頑張っている皆様、この先への不安で立ち止まっている皆様、それぞれに、特別な思いと祈りを込めて、ご復活のお祝いを申し上げます。
窯焚き中に比較的大きめの地震が二回あり、ヒヤッとしました。
棚はしっかり組んだつもりでも、揺れ方によっては・・・と考えてしまい、心臓に良くないですね(笑)。

鼠志野の茶碗、ぐい呑を中心に窯詰めしました。

まだ窯出ししたばかりの「鼠志野茶碗」ほかほかです。
ご復活徹夜祭の朝に窯出しした、鼠志野十字紋茶碗。
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こちらは、鼠志野ぐい呑三点
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このぐい呑には、オレンジ色の丸い斑点(画像中央右側)がでていて、日の丸のように見えました。
「頑張れ!日本」と、ぐい呑が言っているように思えて、銘を「日の本」としました。

posted by 丸山 陶李 at 16:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 志野・鼠志野

2011年04月13日

聞慶国際伝統茶碗フェスティバル公式招待状

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4月11日に韓国・聞慶(ムンギョン)市より、「聞慶国際伝統茶碗フェスティバル2011」の公式招待状が届きました。

世界各国より20名の陶芸家が招待されて、出品します。
聞慶といえば、豊臣秀吉が朝鮮出兵し、俗に「茶碗戦争」とも呼ばれていますが、この聞慶からも多くの陶工が日本に連行されました。1000年の茶碗の歴史を誇る聞慶市です。

札幌在住時代に、お目にかかりました高麗茶碗の名匠(日本の人間国宝)千漢鳳先生も聞慶に窯を構えています。
また、惜しくも引退なさった小林東五先生が、かつて聞慶の山奥「観音里」で修行なさり、当時捨てた粉引茶碗「勝虫」を、二十年後に石渓で見つけ、感動した話しの残る場所でもあります。

高麗茶碗や、井戸茶碗に向き合ってきた私に取って、この千年の茶碗の歴史ある聞慶市から招待されることは、本当に身に余る光栄です。

●展示とカタログ用に「大井戸茶碗」を一つ持参します。
●また、今回急遽、世界各国から集まる陶芸家20人の作品を10点ずつ寄付し、「東日本大震災」の被災者へのチャリティ・オークションを開催することも決定しているため、私は日本の代表として伺うので、日本の鼠志野の作品を10点持参する予定です。
●その他、各陶芸家にはテーブルが用意されるので、販売もできるとのこと。その為にも、十点程作品を持参しますが、自分で持参するのですから、大きな作品は無理。ということで、茶碗とぐい呑を中心に持って参ります。

先日、この度の大震災で滅茶苦茶になった陶房をブログでご覧いただいた美濃の熊谷陶料様より、たくさんの貴重な美濃のもぐさ土を送っていただきました。かつて初代熊谷陶料の社長(故人)が、私に分けてくださった「粉引用の土」。そのエピソードを知って、「粉引に使ってみてください」と仰ってくださって5種類の土を提供してくださったのです。その土と材料で制作した作品を、聞慶市に持参します。このような暖かいご支援をいただいてのチャリティ・オークションだと思うと、轆轤を挽く手にも、いつもと違う何かを感じました。

先日、失敗した鼠志野の窯焚きでしたが、今回は一発勝負で決めなければなりません。日本を出発する29日には、桐箱に納め持参できるように、気を引き締めております。

帰国は、5月半ばになりますが、足を伸ばして、鎮海市頭洞里井戸茶碗の陶片を拾えたら・・・と願っております。

日々、報道される現在の日本。世界中から暖かい励ましも届いています。
しかし、一人の方の涙を見るにつけ、この苦難の遙かな道程を思わずにはいられません。
「頑張れ!日本」「ひとりじゃないよ」という思いを被災地の皆さん、犠牲者の皆さんへ込めて祈りつつ、作品を制作しています。

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(今日、下絵付けを終えた鼠志野ぐい呑)


posted by 丸山 陶李 at 22:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 陶芸・個展関連

2011年04月11日

桜の蕾のような井戸茶碗

震度6の地震に耐えて、窯の中から生まれてきた井戸茶碗です。

春の麗らかな桜の蕾のような・・・。
小貫入と梅花皮、そして枇杷色・・・。

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posted by 丸山 陶李 at 17:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 井戸茶碗

2011年04月08日

鼠志野、リベンジ。

昨晩、23時32分。震度6の地震が再び。
窯の火を止めて、12時間経過していたが、まだ温度計は700℃を示している。
この揺れで、棚板が崩れていたら・・・不安が過る。
眠れない夜を過ごし、朝7時。まだ500℃の窯を開け、そっと窯内を覗き込んだ。
「崩れていない!」
今月末に「聞慶国際茶碗フェスティバル」に招待されており、出品する予定だが、急遽、その会期中に「東日本大震災チャリティ・オークション」を世界各国から集まる陶芸家が作品を提供して行うことになった。私が被災国の日本から渡韓することで「申し訳ないが、10点、オークション用にも用意して欲しい」と連絡が来ている。

カタログに掲載する私の作品は、「大井戸茶碗」だが、チャリティ・オークション用に日本の「鼠志野」の茶碗を持って行こうと考え、制作した。
その「鼠志野」の茶碗が、今回の窯に入っていたのだ。

地震による棚板の崩れはなく、ホッとしたのもつかの間、
先ほど、窯出ししてみたら、素焼きせずに生掛けしたため、下塗りした鬼板と志野の釉薬が剥がれている部分が目立った。鬼板は素焼きしておかないと、こんなことが起こるのは経験済みだったが、今回は時間が迫っており、生掛けにしてしまった。
生掛にする時は、素焼きの陶器に釉薬を掛ける際よりも、釉薬の濃度を少し濃いめにする。
しかし、今回は釉薬の濃度も濃すぎた。うっすらと掛かった志野釉の風合いにしたかったのに。

あと二週間で渡韓だが、なんとか一からリベンジで、鼠志野の作品をチャリティ・オークションに提供できれば・・・と考えている。
今日、窯出しした「鼠志野茶碗」
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posted by 丸山 陶李 at 16:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 志野・鼠志野

2011年04月07日

心から心へ届いたお見舞い

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上記の状態の陶房・窯でしたが、
東日本大震災の被災者へのチャリティ・オークションがあり、
轆轤を挽き、鬼板で化粧をし、ひたすら掻き落とし、鼠志野の茶碗を作っています。
今、窯焚きを終えて、これから仮眠をとるところです。

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窯焚き中に、宅急便が到着し、なんと25kgの土が5袋届きました。
「あれ?注文してないけれど・・・」と思いながら受け取りました。
袋の中からお手紙ができきて、私のブログを読んでくださった方が、
「そろそろ轆轤を挽き始めたようので、使ってもらおうと思って」と
応援の土を送ってくださったのでした。

先日は、瑞浪の川端さんが、「瑞浪の井戸水でよかったら送ります」と仰っていただき、
今日は、瑞浪から、土が届きました。

土のお見舞い。お礼の電話をさし上げたら、とたんに涙腺がゆるんでしまって・・・。
こんな時の、皆さんのお気持ちが、嬉しくて嬉しくて。

頑張ります!と言ってしまいました。
今風の若者のように言わせていただければ、「どんだけ優しいの!」という感じがぴったりくるでしょうか。
商売としての損得ではなしに、陶芸家の私にとって最高の援助とお見舞いをしてくださったのです。
そして何よりも「送っていただいた土で、新たに作品を作ってみよう!」という作り手の意欲を啓発してくださったのです。
ありがとうございます。


窯焚き終えて、ほっとして、これから仮眠しますが、
人の心の繋がりに嬉しくて。。。

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posted by 丸山 陶李 at 15:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 制作過程・窯出し作品