2009年02月01日

Couperin-Leçon de Ténèbres

François Couperin 1668-1733 仏.

聖水曜日のためのルソン・ド・テネブレ 第3番
Troisième Leçon de Ténèbres du Mercredi
『敵はその手を下しその財宝をことごとく奪えり』
(Manum suam misit hostis)


※「ルソン・ド・テネブレ」とは、復活祭前の「聖木曜日」から「聖土曜日」までの3日間の聖務日課と呼ばれる祈りの儀式のうち、まだ真っ暗な未明に行われる朝課のこと。
「ルソン」は、フランス語で「読唱」、
「テネブレ」は「暗闇」、
聖堂にのろうそくの火を1つずつ消して、祈りの儀式の終了とともに漆黒の闇になることからそう呼ばれるが、読唱の内容は、旧約聖書のエレミア「哀歌」(三番は第1章10−14節)がラテン語で歌われる。

Manum suam misit hostis
ad omnia desiderabilia eius
quia vidit Gentes ingressas Sanctuarium suum,
de quibus praeceperas ne intrarent
in Ecclesiam tuam.

Omnis populus eius gemens et quaerens panem
dederunt pretiosa quaeque pro cibo
ad refocilandum animam.
Vide Domine et considera,
quoniam facta sum vilis.

Ierusalem. Convertere ad Dominum Deum tuum.

都の宝物全てに敵はその手を伸ばした。
都は見た、その至聖所に異民族が侵入するのを。
さらに、禁じられた者達が主の聖堂に立ち入るのを。(哀歌1:10)

都の民は皆、パンを求めて嘆いている。
彼らは生命をつなごうと、宝物を手放して食べ物に換える。
主よ、ご覧になって、心に留めたまえ。
私はこれほど卑しくなった。(哀歌1:11)

エルサレムよ、汝の主である神のもとへ立ち帰れ。



共に祈ってくださった皆さん、思い出しては心にかけてくださった皆さんの祈りが通じたのでしょう・・・。
父が受洗の恵みを頂くため、準備を始めました。
私も同行し神父様とお話してきました。

今年の復活祭(イースター)は4月12日。
復活祭は移動祝日なので、今年は四月と少し遅い年です。
急がず、素直に洗礼の恵みをいただけるよう、個展前の準備期間ではありますが、父と共にミサに与り、カトリック教会の雰囲気に少しでも父が溶け込めるよう配慮して行きたいと思っています。

さて、復活祭を迎える準備として四旬節(レント)という灰の水曜日から始まる40日の期間があります。(ただし日曜を除くので実際は46日)

その後、枝の主日、復活祭の聖週間に入るのですが、
聖週間の水曜日の祈りのために、クープラン(通常、大クープランと呼ばれるFrançois Couperin)が作曲した、とてもとても美しい曲があります。
それが、冒頭に記載したLeçon de Ténèbresです。
特に三番(Troisième Leçon)のデュエットを聴くと、心が洗われます。良い仕事をするためにも、このような美しい音楽に耳を傾け、心を洗われ、厳粛な気持ちで土と炎に向かうことで、ずいぶんと思い出多い作品が生まれてきたように思います。音楽にも本当に感謝です。

趣味のヴィオラ・ダ・ガンバのレッスンを受け始めた時に、
フランス映画で、宮廷ガンビストのサント・コロンボと弟子のマラン・マレの確執を中心に描かれている『めぐり遭う朝〜TOUS LES MATINS DU MONDE 〜1991年、フランス』を見ましたが、
その中に、ちょうどこの曲が美しい情景と共に挿入されていました。

サント・コロンボは最愛の妻に先立たれ、美しい妻の死後、幻のなかに亡き妻が現れるのですが、その妻の幻と出会う回想シーンです。聖水曜日の思い出なのでしょうか、教会を映し出すシーンのBGMに、この曲が挿入されています。

母が帰天した後の父の姿と重なり感慨深く、何度もこのシーンを見て、そして父の洗礼の恵みに大きな感謝を捧げました。天国への道にはいろいろな橋が用意されていると例えられます。父は母と同じカトリックという橋を渡ってまた母と会える、という希望を持てることは大きな喜びのようです。
ありがとう!神様。
この美しい曲を聴いていると、私たちの『魂の平安』『永遠の安息』・・・を願わずにはいられません。



posted by 丸山 陶李 at 15:34 | TrackBack(0) | 夢は枯野を